捜査(そうさ、Criminal investigation)とは、通説は、捜査機関が、犯罪があると思料したときに、公訴の提起及び維持のために、犯人(被疑者)及び証拠を発見・収集・保全する手続をいう。捜査を公判の準備活動として捉える見方が一般的であるが、公判の準備だけではなく、捜査そのものに独立した意義を見いだす説も有力であり、捜査が何のために行われるか、つまり捜査の目的に関しては、見解が分かれている。
明治15年の治罪法に「証憑及ヒ犯人ヲ捜査シ」と規定するところがあり、これが「捜査」という用語の嚆矢とされているが、明治26年9月の民刑局訓示第174号「司法警察官執務心得」第二編「捜査」第26条では「捜査ハ犯罪ノ証憑ノ探索及ヒ班員ヲ検挙シ公訴ノ提起及ヒ実行ノ資料を得ルヲ以テ目的トス」と規定し、これが現代的意義における捜査概念の起源とされている。
現行法上、捜査活動は行政作用である。
なお、国税犯則事件の調査、公安調査庁・公正取引委員会・入国管理局・税関の調査などは捜査に類似するが、原則として行政上の処分を行うためのものであり、本来それらの結果が刑事手続に向けられたものではないため、捜査とは概念上区別されている。
捜査の構造論として、糾問的捜査観と弾劾的捜査観との二つの考え方が説明されてきた。
捜査活動は執行機関が全て行い、被疑者はその客体に過ぎないとするものであり、被疑者は一方当事者としての立場ではないとする考え方である。戦前の旧刑訴法上はこの考え方に基づいた捜査活動、公判維持が行われてきた。国家による事実の究明活動という側面が強い考え方である。
捜査段階においても、捜査機関と被疑者が対等に争うもので、事実の解明は裁判での争訟によるものとする考え方であり、戦後の刑訴法はこの弾劾的な法制度が取り入れられたものである。
いずれの考え方の一方を取り入れればよいというものではなく、事実の解明・犯罪の防止・人権の尊重との調和の必要性が求められている。なお、上記2つのモデル論の他、訴訟的捜査観(捜査独自性説)とよばれる独自の捜査構造の提唱がある。
(出典:Wikipedia)